生成枚数が倍増した

30ドル効果で一気にギアが入り、111枚の画像を生成する日である(結論から言う)。Midjourneyを始めて最初の日曜日だったのも大きい(それが全てでは?)。

前日、終わり間際の生成画像「劣悪な刑務所シリーズ」が不発だったので考え直した。生身の中年男性の囚人を動かすのは難儀だと。太ってたりするとなおさらつらい。システム的にどうこう以前に、個人的にもう何かずっと見ていられない。普通にいたたまれない。あと何か、骨格というか、筋肉というかが色々おかしい。妙に狂っている気がする。おっさんのデッサンが。だからもうこれサイボーグにしてしまった方がなんぼかマシじゃないか?と。あと「囚人」という呪文でオレンジ色のつなぎを着るわけだけど(アメリカ基準なので)、それと別の色の服を着たキャラを絡ませるのがまあ大変。全部がその色に染まってしまうか要素が混じり合ってしまうかみたいな問題があるんだよね。要は、キャラクターをレギュラー化できない。いずれ解決されるような気もするけど、今はとにかくその都度一から生成されるランダムな存在だし、呪文の解釈次第でしっちゃかめっちゃかな出来になる。例えばこんな感じ

困ったことである。これではやりたいことに支障が出る。

やりたいことって?

そんなものは決まっている。ユニークなキャラクターによるユニークな戦闘だ。

“A 12-year-old guard girl in a navy blue poncho jumps and kicks a fat prisoner in the hips in a heavy rain.”

降りてきていただきましょう、異常な強さを誇る皆さんに。半透明のポンチョ着用ではないので別部隊という設定で。急に言うからね。まあ呪文に書いた通り看守という扱い。どういう刑務所って、それは肉体をめちゃくちゃに改造しまくった重犯罪者のサイボーグばかりが集められた刑務所です。

“A 12-year-old guard girl in a navy blue poncho jumps and kicks a fat prisoner in the hips in a heavy rain.”

「ネイビーブルー」と指定すると「じゃあ、差し色は山吹色だね!」みたいな気を利かせがちなところがミッドジャーニーにはある。それはそれとして指定したはずの蹴られた太った囚人は消えたし、蹴ったあとの体勢でもない。例によって足首が怪しい。

“A 12-year-old guard girl in a navy blue poncho lifts one leg in a kung fu pose in heavy rain.”

もう手っ取り早く「カンフーのポーズ」指定である。腰を落として、左手を前に、右手に力を込め…みたいな指示をひとつにまとめてくれるパワーワードに頼ってしまう。最初は看守らしく警棒とかかな…と考えてたんだけど、甘かった。警棒もトンファーもそれっぽく持ってはいただけなかった。

あっさりネタバラシをしてしまえば、そもそも彼女らにポンチョを着せているのは身体のラインを隠して関節とかのおかしさを軽減してもらうため、大雨を降らせるのはフォトジェニックにしたいのもあるけど何よりいい加減になりがちな足首まわりの描写をごまかしてもらうため。沈んだ感じにしちゃえばそんなもんかな、となるはず。裸足っぽくなってしまうときもあるけども、それはさておき。基本は全身それっぽく揃えてくれる。

おそらくだけど、攻殻草薙素子とかマトリックスのトリニティみたいな存在を出して格闘やらせようとしてる人らはえらい苦労を強いられているはずだ。何らかの技術革新が来ないと、これは。そんな日が来るのをひたすら待つより、今すぐそれなりに通用する成果物を出したい気持ちが先走る。

こう、とてもそう強くは見えない存在が、屈強な敵をボコボコにして欲しい。

どうしようもなくあるはずの力の差を無理やりに逆転させたい。

“A man in a prison uniform with his arms restrained is on the verge of falling into a puddle while spinning on his side in the air. On the prison playground in heavy rain.”

そんなわけで登場するなり苛酷な目に遭う囚人サイボーグ役の皆さんである。

殺陣においては、やる役よりやられる役を演じる方がよほどの修練が必要ということを実感する日々の始まりである。

で、こういうダメージを受ける以上、激しい攻撃というのがあったわけなんだけど、もうそれが非常に難しい。看守が蹴るだか殴るだかした(酷いムショなんですよ)わけなんだけど、

“A 12-year-old girl in a faded navy blue poncho lifts her leg for a kick in heavy rain, the toes of her boots closing in on us.”

いやその足首の向きはおかしい。柔軟すぎるだろう。

こんな感じで蹴る前の動きだけですら没カット連発。いやこれはやられる側の修練だけじゃなかったわ。

難しいなぁと唸ってる間にもやられ役の修練は続く。

“In the heavy rain, a man in an orange jumpsuit is kneeling in a puddle and about to collapse with his face thrown back.”

“In the heavy rain, a man in an orange jumpsuit is kneeling in a puddle and about to collapse with his face thrown back.”

これは首が飛んでしまったかもわからんね。

overlooking perspective,In heavy rain, only the head of a combat cyborg is rolling in a puddle while emitting smoke.

そこまでしなくてもね。

そんなわけで行き詰まったのでネイビーブルーのポンチョ隊には紛争地帯に出張に行ってもらった。

12-year-old Special Forces girls in navy blue ponchos set explosives on a large door of an enemy base while watching their surroundings while it was raining heavily.

紛争地帯で民兵やっててこんなのが降下してきたら死を覚悟するだろうな。してくださいね。しかしマージナル・オペレーション過ぎる。

あとは任務を終えた彼女らが束の間の休息を…みたいなテイで廃墟の中のプールサイドにポンチョを放り投げてどっかで遊んでますみたいな画像を作ろうとしたものの、果たして「脱いだ状態のまま放置されてるポンチョ」「投げ捨てられて転がってる靴」を描写することが全然出来なくてまたも行き詰まった。

Dirty navy blue ponchos, children's boots, night vision goggles and crumpled candy wrappers strewn about an abandoned poolside.

ざらしになってずいぶんたつ残置物…みたいになってしまう。ブーツもゴーグルもない。なんならプールサイド感も全然ない。あと何となくで指定した「キャンディーの包み紙」が、黄色いコロンとした何かに変化してしまった可能性も考えられる。別の呪文では何かあったらすぐ手を伸ばせるようにとライフルなど指定したけどそれも無視。

この「こういう場所にこれがこういう感じで置かれている」描写もこの後もさんざん苦労することになる。普通の文章になってる呪文では限界があるかも。